源氏物語より桐壺「光源氏の誕生(いづれの御時にや~)」の現代語訳

源氏物語「桐壺(きりつぼ)」について

源氏物語は平安時代中期に紫式部によって書かれた長編小説です。彼女が書いた源氏物語で描かれるのは恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争等の平安貴族の社会となっています。

紫式部は藤原道長の支援下でこの源氏物語を書き、全54帖にも及ぶ物語(約100万字)を完成させましたが、150年後の平安時代末期に絵画化された「源氏物語絵巻」は国宝に指定され、世界各国で読まれるほどになっています。

源氏物語の成立時期近くに書かれた作品として有名なものに「紫式部日記」「更級日記」「水鏡」等があります。

その中の第一帖であるのがこの「桐壺」なのです。

源氏物語桐壺「光源氏の誕生」の原文・現代語訳

いづれの御時にか、女御、更衣あまた候ひ給ひける中に、
いとやむごとなき際にはあらぬが、

いつ頃のことであったでしょうか、女御や更衣が多くお仕い申し上げなさっている中に、
そこまで高貴であるわけではないが、

女御・更衣:いずれも天皇の妻、女御の方が身分が高い。最高位は皇后
すぐれて 時めき給ふありけり。

たいそう、天皇からご寵愛を受けていらっしゃる方がいました。

はじめより我はと思ひ上がり給へる御方方、
めざましきものにおとしめ嫉み給ふ。

仕え始めたころから我こそが(寵愛を受ける)と思いあがっていなさる方々は、気に入らない者として蔑み妬みなさる。

同じほど、それより下臈の更衣たちは、まして安からず。

同じ程度の身分、それより下の身分の更衣たちは、なおさら安らかではない。

朝夕の宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、

朝夕の宮仕えにつけても、人の心を動揺させ、

恨みを負ふ積もりにやありけむ、いと篤しくなりゆき、
もの心細げに 里がちなるを、

恨みを身に受けることが積もったからでしょうか、たいへん病気がちになり、
なんとなく心細そうに里帰りしがちになっているのを

いよいよ あかずあはれなるものに思ほして、
人のそしりをもえ憚らせ給はず、

ますます(帝は)限りなく気の毒なものとお思いになって、
周りの人が悪くいうのも気兼ねなさることもおできにならず、

世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。

世間の例にもなるであろう程度のご寵愛のなさりようです。

上達部、上人なども、あいなく目をそばめつつ、
いとまばゆき人の御おぼえなり。

上達部や殿上人たちも、感心しないことだと目を背け、
とても見ていられない程のご寵愛ぶりです。

唐土にも、かかる事の起こりにこそ、
世も乱れ、悪しかりけれと、

唐(中国のこと)でも、このようなことが原因で、世の中も乱れ、悪いことになったと、

やうやう天の下にもあぢきなう、

人のもてなやみぐさになりて、

と次第に世間でもまともでないことと、
人の悩みの種となっており、

楊貴妃の例も引き出でつべくなりゆくに、
いとはしたなきこと多かれど、

楊貴妃の例も引き合いに出してしまいそうになっていくので、
大変きまりが悪いことが多いのですが、

かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにてまじらひ給ふ。

もったいないほどの御愛情が比べるものがないのを頼りにして宮仕えをしなさっています。

父の大納言は亡くなりて、母北の方なむ古の人の由あるにて、

父の大納言は亡くなっており、母親は昔風の人で由緒ある家柄の方であって、

親うち具し、
さしあたりて世のおぼえ華やかなる御方々にもいたう劣らず、

両親がそろっていて、今のところ世間の評判が時めいている方々にもたいして見劣りせず、

なにごとの儀式をももてなし給ひけれど、

どのような儀式でも、ひけをとらずに取り計らいなさったのですが、

とりたててはかばかしき後ろ見しなければ、
事ある時は、なほ拠り所なく心細げなり。

取り上げてしっかりとした後見人もいないので、
何か事があるときには、やはり頼るあてもなく、心細そうです。

前の世にも御契りや深かりけむ、
世になく清らなる玉の男御子さへ生まれ給ひぬ。

前世でもご縁が強かったのでしょうか、
世にまたとないほど清らかな玉のような皇子までもが生まれなさりました。

いつしかと心もとながらせ給ひて、

早く見たいと待ち遠しくお思いになられていたので、

急ぎ参らせて御覧ずるに、
めづらかなる稚児の御容貌なり。

急いで参上させてご覧になったところ、めったいないほど(美しい)赤ん坊の御容姿でいらっしゃいます。

一の皇子は、右大臣の女御の御腹にて、寄せ重く、

第一の皇子は、右大臣の娘で女御となった人がお産みになった子で、後ろ盾がどっしりしており、

疑ひなき儲の君と、
世にもてかしづき聞こゆれど、

疑いなく皇太子であると、世間でも大切にお世話し申し上げていますが、

この御にほひには並び給ふべくもあらざりければ、

この生き生きとした美しさにはお並びになることができそうにもなかったので、

おほかたのやむごとなき御思ひにて、

普通の大切になさるという程度のご寵愛で、

この君をば、私物に思ほしかしづき給ふこと限りなし。

この皇子には、自分の大事なものとお思いになり大切にお育てなさることこの上ありません。

はじめよりおしなべての上宮仕へし給ふべき際にはあらざりき。

当初はありきたりの帝のおそば勤めをなさらなければならない身分ではありませんでした。

おぼえいとやむごとなく、
上衆めかしけれど、

世間の評判は並大抵ではなく、高貴な人らしく見えますが、

わりなくまつはさせ給ふあまりに、
さるべき御遊びの折々、

分別なく絶えずお側にいさせなるので、しかるべき管弦楽の遊びの機会や、

何事にもゆゑある事のふしぶしには、
まづ参上らせ給ふ、

何事につけても趣きのある催し事の度に、真っ先に参上させなさり、

ある時には大殿籠り過ぐして、
やがて候はせ給ひなど、

あるときにはお寝過ごしになってそのまま付き添わせなさるなど、

あながちに御前去らずもてなさせ給ひしほどに、
おのづから軽き方にも見えしを、

無理やりお側から離れないようにお取り扱いなったうちに、

この御子生まれ給ひて後は、
いと心異に思ほしおきてたれば、坊にも、

この皇子がお生まれになってから後は、自然と身分が低い者とも見えていましたが、皇太子にも、

ようせずは、この御子の居給ふべきなめりと、
一の皇子の女御は思し疑へり。

ひょっとしたら、この皇子がお就きになられるのかもしれないと、第一の皇子の女御はお思い疑いになっています。

人よりさきに参り給ひて、
やむごとなき御思ひなべてならず、

誰よりも先に入内申し上げなさったので、大切に思われるお気持ちは並大抵のものではなく、

皇女たちなどもおはしませば、
この御方の御諌めをのみぞなほわづらはしう、

皇女たちなどもいらっしゃるので、
この女御のご忠告だけはやはりはばかられ、

心苦しう思ひきこえさせ給ひける。

つらくお思い申し上げなさるのでした。

かしこき御蔭をば頼み聞こえながら、
おとしめ疵を求め給ふ人は多く、

恐れ多い帝の御庇護を頼りにし申し上げていましたが、(更衣を)さげすみ欠点をお探しになられる方は多く、

わが身はか弱くものはかなきありさまにて、

自身の体はか弱くなんとなく頼りない様子であるので、

なかなかなるもの思ひをぞし給ふ。
御局は桐壺なり。

ご寵愛がなかったらよかったのにという思い悩みをなさる。お部屋は桐壷という部屋です。

源氏物語桐壺「光源氏の誕生」品詞分解

いづれ代名詞
格助詞
御時
断定の助動詞・連用形
か、係助詞
女御、
更衣
あまた副詞
候ひハ行四段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
ける過去の助動詞・連体形
に、格助詞
いと副詞
やむごとなき形容詞・ク活用・連体形
断定の助動詞・連用形
係助詞
あら補助動詞・ラ行変格活用・未然形
打消の助動詞・連体形
が、格助詞
すぐれラ行下二段活用・連用形
接続助詞(または「すぐれて」で接続助詞)
時めきカ行四段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
ありラ行変格活用・連用形
けり。過去の助動詞・終止形
はじめ
より格助詞
代名詞
係助詞
格助詞
思ひ上がりラ行四段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形または命令形
完了または存続の助動詞・連体形
御方々、
めざましき形容詞・シク活用・連体形
もの
格助詞
おとしめマ行下二段活用・連用形
嫉みマ行四段活用・連用形
給ふ。尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
同じ形容詞・シク活用・連体形
ほど、
それ代名詞
より格助詞
下臈
格助詞
更衣たち
は、係助詞
まして副詞
安から形容詞・ク活用・未然形
ず。打消の助動詞・終止形
朝夕
格助詞
宮仕へ
格助詞
つけカ行下二段活用・連用形
接続助詞
も、係助詞
格助詞
格助詞
のみ副助詞
動かし、サ行四段活用・連用形
恨み
格助詞
負ふハ行四段活用・連体形
積もり
断定の助動詞・連用形
係助詞
あり補助動詞・ラ行変格活用・連用形
けむ、過去原因推量の助動詞・連体形
いと副詞
あつしく形容詞・シク活用・連用形
なりゆき、カ行四段活用・連用形
もの心細げに形容動詞・ナリ活用・連用形
里がちなる形容動詞・ナリ活用・連体形
を、格助詞
いよいよ副詞
あかカ行四段活用・未然形
打消の助動詞・連用形
あはれなる形容動詞・ナリ活用・連体形
もの
格助詞
思ほしサ行四段活用・連用形
て、接続助詞
格助詞
そしり
格助詞
係助詞
副詞
憚らラ行四段活用・未然形
尊敬の補助動詞・連用形
給は尊敬の助動詞・ハ行四段活用・未然形
ず、打消の助動詞・連用形
格助詞
ためし
格助詞
係助詞
なりラ行四段活用・連用形
強意の助動詞・終止形
べき推量の助動詞・連体形
御もてなし
なり。断定の助動詞・終止形
上達部、
上人
など副助詞
も、係助詞
あいなく形容詞・ク活用・連用形
格助詞
そばめマ行下二段活用・連用形
つつ、接続助詞
いと副詞
まばゆき形容詞・ク活用・連体形
格助詞
御おぼえ
なり。断定の助動詞・終止形
唐土
格助詞
も、係助詞
かかる連体詞またはラ行変格活用「かかり」の連体形
格助詞
起こり
格助詞
こそ、係助詞
係助詞
乱れ、ラ行下二段活用・連用形
悪しかり形容詞・シク活用・連用形
けれ過去の助動詞・已然形
と、格助詞
やうやう副詞
天の下
格助詞
係助詞
あぢきなう、形容詞・ク活用・連用形のウ音便
格助詞
もてなやみぐさ
格助詞
なりラ行四段活用・連用形
て、接続助詞
楊貴妃
格助詞
係助詞
引き出でダ行下二段活用・連用形
強意の助動詞・終止形
べく推量の助動詞・連用形
なりゆくカ行四段活用・連体形
に、接続助詞
いと副詞
はしたなき形容詞・ク活用・連体形
こと
多かれ形容詞・ク活用・已然形
ど、接続助詞
かたじけなき形容詞・ク活用・連体形
御心ばへ
格助詞
たぐひなき形容詞・ク活用・連体形
格助詞
頼み
にて格助詞
まじらひハ行四段活用・連用形
給ふ。尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
格助詞
大納言
係助詞
亡くなりラ行四段活用・連用形
て、接続助詞
北の方
なむ係助詞
格助詞
格助詞
あるラ行変格活用・連体形
断定の助動詞・連用形
て、接続助詞
うち具し、サ行変格活用・連用形
さしあたりラ行四段活用・連用形
接続助詞
格助詞
おぼえ
華やかなる形容動詞・ナリ活用・連体形
御方々
格助詞
係助詞
いたう副詞「いたく」のウ音便
劣らラ行四段活用・未然形
ず、打消の助動詞・連用形
なにごと
格助詞
儀式
格助詞
係助詞
もてなしサ行四段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
けれ過去の助動詞・已然形
ど、接続助詞
とりたてタ行下二段活用・連用形
接続助詞
はかばかしき形容詞・シク活用・連体形
後ろ見
副助詞
なけれ形容詞・ク活用・已然形
ば、接続助詞
あるラ行変格活用・連体形
は、係助詞
なほ副詞
拠り所
なく形容詞・ク活用・連用形
心細げなり。形容動詞・ナリ活用・終止形
格助詞
格助詞
係助詞
御契り
係助詞
深かり形容詞・ク活用・連用形
けむ、過去原因推量の助動詞・連体形
格助詞
なく形容詞・ク活用・連用形
清らなる形容動詞・ナリ活用・連体形
格助詞
男御子
さへ副助詞
生まれラ行下二段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
ぬ。完了の助動詞・終止形
いつしか副詞
格助詞
心もとながらラ行四段活用・未然形
尊敬の助動詞・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
て、接続助詞
急ぎガ行四段活用・連用形
参らラ行四段活用・未然形
使役の助動詞・連用形
接続助詞
御覧ずるサ行変格活用・連体形
に、接続助詞
めづらかなる形容動詞・ナリ活用・連体形
格助詞
御容貌
なり。断定の助動詞・終止形
一の皇子
は、係助詞
右大臣
格助詞
女御
格助詞
御腹
断定の助動詞・連用形
て、接続助詞
寄せ
重く、形容詞・ク活用・連用形
疑ひ
なき形容詞・ク活用・連体形
儲の君
と、格助詞
格助詞
もてかしづきカ行四段活用・連用形
聞こゆれヤ行下二段活用・已然形
ど、接続助詞
代名詞
格助詞
御にほひ
格助詞
係助詞
並びバ行四段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
べく可能の助動詞・連用形
係助詞
あら補助動詞・ラ行変格活用・未然形
ざり打消の助動詞・連用形
けれ過去の助動詞・已然形
ば、接続助詞
おほかた
格助詞
やむごとなき形容詞・ク活用・連体形
御思ひ
断定の助動詞・連用形
て、接続助詞
代名詞
格助詞
格助詞
ば、係助詞
私物
格助詞
思ほしサ行四段活用・連用形
かしづきカ行四段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
こと
限りなし。形容詞・ク活用・終止形
はじめ
より格助詞
おしなべて副詞
格助詞
上宮仕へ
サ行変格活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
べき当然の助動詞・連体形
断定の助動詞・連用形
係助詞
あらラ行変格活用・未然形
ざり打消の助動詞・連用形
き。過去の助動詞・終止形
おぼえ
いと副詞
やむごとなく、形容詞・ク活用・連用形
上衆めかしけれ形容詞・シク活用・已然形
ど、接続助詞
わりなく形容詞・ク活用・連用形
まつはさサ行四段活用・未然形
尊敬の助動詞・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
あまり
に、格助詞
さるラ行変格活用・連体形
べき適当の助動詞・連体形(または「さるべき」連体詞)
御遊び
格助詞
折々、
何事
格助詞
係助詞
ゆゑ
あるラ行変格活用・連体形
格助詞
ふしぶし
格助詞
は、係助詞
まづ副詞
参上らラ行四段活用・未然形
使役の助動詞・連用形
給ふ、尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
ある連体詞
格助詞
係助詞
大殿籠もり過ぐしサ行四段活用・連用形
て、接続助詞
やがて副詞
候はハ行四段活用・未然形
使役の助動詞・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
など、副助詞
あながちに形容動詞・ナリ活用・連用形
御前
去らラ行四段活用・未然形
打消の助動詞・連用形
もてなさサ行四段活用・未然形
尊敬の助動詞・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
過去の助動詞・連体形
ほど
に、格助詞
おのづから副詞
軽き形容詞・ク活用・連体形
格助詞
係助詞
見えヤ行下二段活用・連用形
過去の助動詞・連体形
を、接続助詞
代名詞
格助詞
皇子
生まれラ行下二段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
接続助詞
は、係助詞
いと副詞
心ことに形容動詞・ナリ活用・連用形
思ほしおきてタ行下二段活用・連用形
たれ完了の助動詞・已然形
ば、接続助詞
格助詞
も、係助詞
よう形容詞・ク活用・連用形のウ音便
サ行変格活用・未然形
打消の助動詞・連用形
は、係助詞
代名詞
格助詞
皇子
格助詞
ワ行上一段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
べき推量の助動詞・連体形
断定の助動詞・連体形の撥音便
めり婉曲の助動詞・終止形
と、格助詞
一の皇子
格助詞
女御
係助詞
思し疑へハ行四段活用・已然形
り。存続または完了の助動詞・終止形
より格助詞
さき
格助詞
参りラ行四段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
て、接続助詞
やむごとなき形容詞・ク活用・連体形
御思ひ
なべて副詞
なら断定の助動詞・未然形
ず、打消の助動詞・連用形
皇女たち
など副助詞
係助詞
おはしませサ行四段活用・已然形
ば、接続助詞
代名詞
格助詞
御方
格助詞
御諌め
格助詞
のみ副助詞
係助詞
なほ副詞
わづらはしう、形容詞・シク活用・連用形のウ音便
心苦しう形容詞・シク活用・連用形のウ音便
思ひハ行四段活用・連用形
聞こえ補助動詞・ヤ行下二段活用・未然形
させ尊敬の助動詞・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
ける。過去の助動詞・連体形
かしこき形容詞・ク活用・連体形
御かげ
格助詞
係助詞
頼みマ行四段活用・連用形
聞こえ謙譲の補助動詞・ヤ行下二段活用・連用形
ながら、接続助詞
おとしめマ行下二段活用・連用形
格助詞
求めマ行下二段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
係助詞
多く、形容詞・ク活用・連用形
代名詞
格助詞
係助詞
か弱く形容詞・ク活用・連用形
ものはかなき形容詞・ク活用・連体形
ありさま
断定の助動詞・連用形
て、接続助詞
なかなかなる形容動詞・ナリ活用・連体形
もの思ひ
格助詞
係助詞
サ行変格活用・連用形
給ふ。尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形
御局
係助詞
桐壺
なり。断定の助動詞・終止形

源氏物語桐壺「光源氏の誕生」単語・文法解説

女御、更衣天皇妻(例外も多数あります)身分の高さは皇后>女御>更衣
やむごとなし高貴である、身分が高い
時めく帝の寵愛を受ける
めざまし気にくわない
篤し病気がちである
里がちなり里帰りすることが多い
そしり悪口
あいなし不快である
まばゆし見ていられない
あぢきなし道理に合わない
はしたなしきまりが悪い
かたじけなしもったいない
親うち具す両親がそろっている
もてなす取り計らう
はかばかししっかりしている
めづらかなりめったにない
もてかしづく大切に育てる
聞こゆ申し上げる
おほかた普通
やんごとなし大切である
かしづく大切に育てる
上宮仕へ天皇の側で日常の世話をすること
おぼえ世間の評判
遊び管弦楽を奏でる事や和歌を詠むこと
大殿籠るお休みになる
御蔭御庇護
おとしむさげすむ、ねたむ

以上、源氏物語より桐壺「光源氏の誕生」の現代語訳と解説でした。
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